返済不要?!日本学生支援機構(JASSO)の「給付型奨学金」は大学進学の味方!支給要件や支給額を解説

子供が大学進学を希望しているけれども、お金がない!!

そんな、お金がかかる大学進学の強い味方・・・
「奨学金制度」

「奨学金制度」についての解説はこちらの記事をご覧ください。

日本学生支援機構(JASSO)の「給付型奨学金」とは?

「奨学金制度」といえば、まず挙げられるのがこの、独立行政法人日本学生支援機構、通称JASSO。
大学進学の金銭面の事を考えた時にまず思い浮かぶのが、このJASSOの「給付型奨学金」ではないでしょうか。

上記の記事で詳しく述べていますが、奨学金制度には二つの種類があります。
「貸与型奨学金」と「給付型奨学金」です。

貸与型はお金を「借りる」制度であるため、借りたら後で返済が必要です。
それに対し、給付型はお金を「もらう」ことができ、返済が必要ありません。

貸与型奨学金は、多額の借金を抱えてしまうということですので、その返済についてさまざまな問題も抱えています。
そのため、ここは是が非でも「給付型奨学金」をいただきたいものです。

しかし、「お金をもらえる」のですから、誰でもいくらでもってわけにはいきません。
「給付型奨学金」には支給のための条件があり、支給額も決まっています。

そんなわけで、今回の記事では奨学金制度を実施している団体のなかでも代表的な、独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)における「給付型奨学金制度」について詳しく&ざっくり解説していきます。

日本学生支援機構(JASSO)の「給付型奨学金」の支給要件は?

独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)における給付奨学金制度には二つの基準が設けられています。
「学力基準」と「家計基準」です。

この二つの要件を満たすことで支給の可否や支給額が決定します。

学力基準

学業成績等に係る基準(※1)

次の1~3のいずれかに該当することが必要です。

1. 高等学校等における評定平均値が3.5以上であること、又は、入学者選抜試験の成績が入学者の上位2分の1の範囲に属すること
2. 高等学校卒業程度認定試験の合格者であること
3. 将来、社会で自立し、活躍する目標を持って学修する意欲を有していることが、学修計画書等により確認できること

要は、
高校の成績の平均が3.5以上か、入試の成績で上位半分に入っていればOK!

それか、高校卒業してない人は、高卒認定試験に合格してればOK!

もしくは、勉強する意欲がもりもりで、それを文章でしっかり伝えることができればOK!

ということです。
どれか一つに該当していればクリアです。

3つ目はかなりありがたい内容ですね。

高校の成績に多少不安があったとしても、勉強への意気込みをレポートにすることで挽回できるかもしれません。

家計基準

家計基準はさらに「収入基準」と「資産基準」の二つがあります。

こちらは両方の基準に該当する必要がありますので注意が必要です。

収入基準

収入基準は以下のとおりです。(※2)

【第1区分】
学生等本人と生計維持者の市町村民税所得割が非課税であること。具体的には、学生等本人と生計維持者の支給額算定基準額の合計が、100円未満であること。
【第2区分】
学生等本人と生計維持者の支給額算定基準額の合計が100円以上25,600円未満であること。
【第3区分】
学生等本人と生計維持者の支給額算定基準額の合計が25,600円以上51,300円未満であること。

めっちゃ分かりにくいですね・・・

しかし、ここの収入や所得については、世帯構成や保険料の支払い状況などによって変わってきます。

収入・所得の上限額の目安としての金額は独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)「進学後(在学採用)の給付奨学金の家計基準」に表が掲載されていますので、引用させていただいてます。

しかし、この表もあくまで目安の数字です。

さらに具体的に、あなたが収入基準に該当するかどうかおおよその確認ができるアプリ
「進学資金シミュレーター」というものもあります。
日本学生支援機構(JASSO)のサイトで紹介されていますのでこちらで確認してみるのもいいでしょう。

この【第1区分】【第2区分】【第3区分】のどこかに該当している事が必要です。
そしてさらに、どの区分に該当するかで支給額が決まることになります。

資産基準

資産基準は(※2)一点のみです。

申込日時点の学生等本人と生計維持者(2人)の資産額の合計が 2,000万円未満(生計維持者が1人のときは1,250万円未満)であること。

要は、あなたの親が2,000万円未満しかお金持ってなかったらOKです。

我が家は母子家庭なので1,250万円未満でOKなのです。
余裕ですけど・・(泣)

ちなみにここで言う「資産」の中には、土地や建物などの不動産や保険は含まなくていいとのこと。
しかし、株とか金貨とか持っている場合は、時価で計算しないといけません。

このあたりとっても分かりにくいですね。
「収入基準」」のところでもご案内しましたが、「進学資金シミュレーター」というものがありますのでこちらでシミュレーションしてみるといいですね。

日本学生支援機構(JASSO)の「給付型奨学金」の支給額は?

申込をして「学力基準」と「家計基準」の二つの基準を満たすと給付型奨学金を受給できます。

支給額がいくらになるかは、3つの条件により異なります。

・まず一つ目は、「家計基準」の中の「収入基準」で決まる、区分。
【第1区分】【第2区分】【第3区分】のどの区分に当てはまるか、です。

・二つ目は「進学する学校が「国公立」なのか、「私立」なのか。

・そして三つ目は、通学形態です。
自宅から通学するのか、家を出て自宅外から通学をするのかで異なります。

通常、大学へ進学する場合、上記の3つの条件によって、月額の支給額は以下の表のようになります。

国公立大学へ進学する場合の月額支給額

区分 自宅から通学 自宅以外から通学
第1区分 29,200円 66,700円
第2区分 19,500円 44,500円
第3区分 9,800円 22,300円

私立大学へ進学する場合の月額支給額

区分 自宅から通学 自宅以外から通学
第1区分 38,300円 75,800円
第2区分 25,600円 50,600円
第3区分 12,800円 25,300円

※なお、生活保護などの受給世帯など一部の要件を満たす人は支給額がさらに少し増える場合もあります。

JASSOの給付型奨学金の要件と支給額をざっくり解説

「給付型奨学金制度」は大学進学のためのお金をもらえる制度。
お金の返済は必要ありません。

給付型奨学金を受給する要件は二つ

以下の二つの要件を両方クリアすることが必要です。

①ある一定以上の成績。あるいは、学ぶ意欲があることをレポートなどで確認できること。

②世帯収入と資産が規定の額に満たないこと。

支給額は・・

<収入と資産>・<国公立か私立か>・<通学は自宅からか自宅外からか>の三つの条件によって支給額は異なります。

収入(と資産)によって【第1区分】【第2区分】【第3区分】に分けられます。

・【第1区分】(住民税非課税世帯)の場合(年間支給額)

  自宅から通学 自宅外から通学
国公立大学 約35万円 約80万円
私立大学 約46万円 約91万円

・【第2区分】はだいたい【第1区分】の2/3の額。
・【第3区分】はだいたい【第1区分】の1/3の額。
です。

まとめ・感想

子供を大学へ行かせてあげたいけれど、お金が・・・

そんな時の強力な味方、「給付型奨学金」!

今回は一番代表的な日本学生支援機構(JASSO)の「給付型奨学金」を解説しました。

このJASSOの「給付型奨学金」は国の「高等教育の修学支援新制度」の一つです。
「奨学金制度」の他に、「授業料・入学金の免除や減額」の制度もあり、教育の無償化に向けた国の取り組みは本当にありがたいことです。

学校での成績が飛びぬけて優秀というわけでなくても、意欲さえあれば良いということですし。
(うちは非課税世帯なので、収入や資産については考えなくていいですし(泣))

もし自宅から国公立へ通ってくれれば、月に3万弱ほど。
遠くの私立に通う場合、7万5千円ほど。
と、とても大きな額で、大きな助けになります。

手続きなどは抜かりなく進めたいですね。

参考
※1 独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)「進学前(在学採用)の給付奨学金の学力基準」より
※2 独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)「進学後(在学採用)の給付奨学金の家計基準」より

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